★新中2数学【等式の変形】について
等式の変形では、ある文字について解くことを学習するのであるが、そのテクニックだけでなくその背後にある中1で学習した等式の性質によっていることをいちいち確認させたい。
さらに、一例であるが台形の面積の公式にわかっている数を代入しその求めるもの(面積以外のもの、例えば「上底」を求めることにする。)を計算する場合は面倒くさいことを生徒に実際やらせてみて実感させる。
そのあとで、「上底a」について式の変形をさせて、その他の値(「下底b」「高さh」「面積S」がわかっている場合)を代入すれば便利だということを実際やらせてわからせるのも【等式の変形】の学習の意味を実感させることになるのではなかろうか?
※ S=1/2(a+b)h [a]
左辺と右辺を入れかえて
1/2(a+b)h=S
両辺を2倍して
(a+b)h=2S
両辺をhで割って
a+b=2S/h
左辺のbを右辺に移項して
a=2S/h−b
aを上底、bを下底、hを高さ、Sを台形の面積とした場合、上底aはb ,h,Sが数値で与えられていると、この変形した式にそれらの値を代入しさえすれば簡単に求まるのである。
(※注)上式の3段目の(a+b)h=2Sから分配法則を使ってもよい。また、2段目の式1/2(a+b)h=Sをh/2(a+b)=Sと見立てて、両辺にh/2の逆数2/hをかけてもよい。
さらに、教科はまたがるが理科の[飽和水蒸気量、湿度、実際の水蒸気量]、[食塩水の濃度、食塩の質量、水の質量]、オームの法則[電流、抵抗、電圧]、[速さ、時間、距離]などの関係やその他の数学の公式にも応用が効くことも授業で触れてみるのも面白いのではないか。