♯【お知らせ】🔷小5算数 《速さ・道のり・時間の関係》の単元について思うこと

♯【お知らせ】🔷小5算数 《速さ・道のり・時間の関係》の単元について思うこと

教科書 学校図書『みんなと学ぶ 小学校 算数5年 上』のp.146~154がほぼその該当箇所である。

しかし、この単元は、そもそも「単位量あたりの大きさ(2)」というテーマの中で扱われるべき項目である。

おうおうにして、機械的に「速さ」「道のり」「時間」の関係式を公式として覚えさせ問題をやらせる傾向がある気がするのは、果たして私だけであろうか?

ここで、教科書のこの単元の最初の問題の投げかけは、「どれが速いか比べ方や表し方を考えよう(※p.146)」である。

そして、具体例をあげ、「どちらが速いかは歩くのにかかった時間か、歩いた道のりのどちらかをそろえると比べることができます。」と記してある。

ここで、もう少し、時間をかけ、生徒にいくつかの具体例をあげ、そのことを実感させる必要があると思う次第である。

教科書の例だけでは足りない気もする。

さらに、教科書は、まとめとして、「どちらが速いかは、単位量りあたりの時間や単位時間あたりの道のりで比べることができる」と結論づけているのである。

そして、「速さは、単位あたりに進む道のりで表します。速さを求める式 速さ=道のり÷時間(※p.147)」としている。

さらに、道のり=速さ×時間、時間=道のり÷速さの式を、図や表で考えさせている。

次に「長い時間のときは、速さをどのように表せばよいかな。(※p.148)」と問題を投げかける。列車の例を挙げている。ここでは、述べられていないが、中3の理科で学習する平均の速さとも関係のあるともいえる項目である。

次に、p.149で短い時間の例の問題を載せている。「56mを8秒で走った人と、60mを10秒で走った人とでは、どちらが速いですか。秒速で比べましょう。」と。

その後に、まとめとして「長い時間や短い時間でも、単位時間をそろえれば、速さを比べることができます。」と長い短いにかかわらず、時間概念を時間として一般化して結論付けているのである。

 

ところで、少し、もどるが、p.148の最後の箇所で、速さ【も】単位量あたりの大きさであるとして、時速・分速・秒速を定義している。

多少、横道にそれるかに見えるが、【も】ということは、それ以前に学習した単位量あたりの大きさがあるはずである。

それは、この速さの項目が単位量あたりの大きさ【(2)】ということからもすぐに分かるのである。

それは、p.77~89において扱われる「こみぐあい」は、人数やシートの枚数にそろえると、こみぐあいを比べることができるとし、人口密度やそのほかの単位量あたりの求め方について示しているのである。

これらを比較してみると、速さ【も】単位量あたりの大きさであることは、すぐに分かるのである。

学校では、この箇所にもどり、単位量あたり大きさというテーマで生徒たちに統一的に理解させているのか?

しかし、実際何十年も授業をしてきて「単位量あたりの大きさという基本的考え方」は、必ずしも生徒たちにとっては、

簡単に理解できているかというと、はなはだ疑問である。

特に速さ・道のり・時間の関係は中学数学における中1の一次方程式の応用・中2の連立方程式の応用の速さに関する問題で理解できにくいと思われる箇所でもある。さらに、中3の物理の等速直線運動に限ったものとしても、地震の波の伝わり方と震源からの距離の求め方等においても出てくるのである。

それには、【単位量あたりの量】の一つと考えられる速さの小学校の学習内容をもっと丁寧に時間をかけて指導することが、肝要であると考える。

もっとも、小学校の算数の単元テストにおいて、速さの公式を機械的におぼえ、それに当てはめ、簡単に答えを出すことや時速を分速・秒速になおすのは、きわめて簡単であり、満点をとることはたやすいと言って過言ではない。

しかし、教科書のねらいの本質的理解のないままの100点はどんな意味を持っているのだろうか。

私自身も他の指導者と同様、よほど注意せねばならないと大いに反省しているところである。

 

※引用文献『みんなと学ぶ 小学校 算数5年 上』学校図書株式会社 令和8年2月10日 発行

令和8年 10月21日

厚木市の学習塾 西浜セミナー塾長 寺島英樹