★中学英語教科書のもう一つの利用法
英語の教科書の本文の中には、そのセクションで学習する文法事項が必ず含まれているが、必ずしもたくさんは、含まれているわけではない。
だから、その文法事項の習得のためには、塾教材や学校で使用されている問題集等でその文法項目に限定し多くの練習をする必要があることはもちろんのことであり、それらの問題集は段階的に身につくようによくできている。
ここでは、その個別の文法事項のことではなく、中1からずっと現在まで学んできたことを教科書の本文で総復習できないかということについて簡単に触れてみようと思う。
本文の中に含まれる文法を詳しく確認していくことにより、今までに学習してきた文法事項の確認やit.they.thatなどの内容が何を指すか理解できているかのチェックができるのである。
たとえば、本文に出てくる一文を取り出し、疑問文や否定文になおさせたり、主語や時制を変えてやらせてみると、授業中に当てた生徒の既に学習した文法事項の定着度が私にたちどころにわかってしまうのである。
さらに、かなり細かいことだが、主語の単語が複数形か単数形になると動詞がどう変わっているかなどを聞いたりする。
それを確認するために、単数形の場合はそれが複数形になると動詞はどうなるかなどを問いただすわけである。
また、動詞の目的語に教科書では動名詞になっているが、to不定詞で書き換えることができるのか否か、そしてその理由は何かなどかなりつっこんで聞くことになる。
さらに、この文はどの文型にあたるかを聞くこともある。その際、どの部分が修飾語句にあたるかも問うこともある。
それにより、「前置詞+名詞」は修飾語句になる場合があり、( )をつけさせたりする。
紙幅の関係で触れないが、まだまだ例を挙げればいくつもある。
ところで英語の教科書では、広くは外国文化や英語での発表の仕方、会話の表現等を学び、身につけていくという大切な目標があることはもちろんのことである。
ただ、上で述べたように、英語の教科書の本文の中には、さまざまな文法事項がアットランダムに含まれ,散りばめられており、既存の学習した文法事項の定着度の確認には、本文は、うってつけであるように思える。
さらに、ゆとりのあるコースは、厚木市で採択されているのとは別の出版社の教科書の本文を使用する場合もある。
このように、教科書の本文を使ってすでに学習した文法事項を確認していくうちに、生徒の方でも、だんだん文法事項の定着が進むととともに、模試や高校入試の長文問題の基礎力が確実についてくるようだ。
生徒にとって、今までのとおりいっぺんの読み方ではなく、いわゆる精読が自然と身につくように思われる。
中学英語教科書のもうひとつの利用法と考えるがいかがなものか?