★期末テスト対策授業での生徒の質問(中3数学)から
本日の授業で、式の計算の利用の範囲で質問があった。
どうも学校の問題集かららしい。口頭での質問だったので問題集の出典までは、確認していない。したがって、以下の問題文は一字一句正確ではない可能性があるということは事前にお断りしておかねばならない。
【問題】
連続する5つの整数がある。もっとも大きい数と2番目に大きい数の積から、もっとも小さい数と2番目に小さい数の積をひくと、中央の数の6倍になる。このことを中央の数をnとして証明しなさい。
解答例
[証明]
中央の整数をnとすると連続する5つの整数は、
n−2,n−1,n, n+1, n+2と表せる。
もっとも大きい数と2番目に大きい数の積から、もっとも小さい数と2番目に小さい数の積の積をひいた数は、以下の式の1行目のように表せる。それを展開し、整理する過程は2行目から下になり、示されるように、その結果は、6nとなる。
(n+2)(n+1)−(n−2)(n−1)
=n²+3n+2−(n²−3n+2)
=n²+3n+2−n²+3n−2
=6n
中央の整数がnなので、6nは中央の数の6倍になる。
よって、連続する5つの整数があり、もっとも大きい数と2番目に大きい数の積から、最も小さい数と2番目に小さい数の積をひくと、中央の数の6倍になる。
[以上で証明終わり]
[注※]
問題文の終わりに(栃木)と書いてあることからおそらく栃木県の入試問題ではなかろうか?
あらかじめ問題文に中央の整数をnとするように指示がなされており、それが、「導きの糸」となりうるので、落ち着いて考えさえすれば、できるオーソドックな問題といえるのではないか。
ただ、いきなり文字で表現するのがちょっとという生徒にとっては、例えば5つの連続する整数の具体例の一つを
1,2,3,4,5と表してみて、それを3−2,3−1,3,3+1,3+2とする。それから3をnと置き換えてみるのも一つの理解しやすさにつながるかもしれない。
急がば回れということか?
この問題と同程度の類題は、当塾の平常授業用のワーク、県立コースのテキストのいずれにも載っているので、
十分練習しておいてほしい。