◆中3県立進学コース【数学】本日のテーマ
前回の平常授業並びに本コースの2つの授業では、どのクラスも[方程式]とは何であるかということを中心に特に「解」とは何かという点にさかのぼり、一次方程式・連立方程式・二次方程式の概論を行った。
その際、方程式でない恒等式やグラフと式の関係、解が存在しないケースのグラフ上の意味(※特に連立方程式については一次関数との関連で)についても簡単にふれた。
さらに、二次方程式の一般的な式の形を示し、その解法には、平方根を使ったもの、因数分解を使ったもの(※必ずしもすべてがこの解法すなわち因数分解でできるとは限らない)、解の公式を使ったものがあることをおおまかに示した。
本日は二次方程式の中で因数分解できないもので、xの一次の項があるものを平方完成する仕方を練習し、平方根の仕方を使ったものを扱う。しかるのちに、それとの関連とも見ることのできる【解の公式の導出】を示す。
学校では、簡単に公式の導出について触れ、この公式を覚えさせることに重点を置き、それに当てはめる練習をさせるところが多いようであるが、当塾においては意欲のある生徒はそれだけでなく、自分で【解の公式】を導き出せるようにしてもらいたい。本日の学習予定の平方完成の仕方を使えばできるのであるが、解の公式導出に当たっては二次方程式の式の変形を行ったあと、xの係数が上記の具体的な問題のように数字になっておらず、文字の分数になっているので平方完成の仕方が分かりにくいかもしれない。
しかし、十分練習時間をとるので安心してもらいたい。
解の公式を使って解くことは、問題の二次方程式のa,b,cがきちんと把握できればわけないことである。
それよりも、本日のもう一つのテーマは、どの解法で解いたら効率的かということを身をもってわかってもらいたいので、あえて平方根や因数分解で解ける問題を解の公式を使って解いてもらい、どちらの解法が煩雑でないかを各自、比較してもらうことにする。
実際のテストでは、例題とその類題というパターンで出題されるわけではない。いろいろな問題が混ざっているケースがほとんどだ。
こういった限られた時間のテストの場合に備えて、本日あえて遠回りのようなことをして、こういうパターンの問題はあらかじめどの解法で解いたら効率的かという判断が瞬時にできるような練習の必要性を本人がしっかりと自覚してほしいからである。
もっとも論理的には時間がかかってもよいのであれば、必ず【解の公式】で解けるのであるが……。(※解が存在する場合に限られるのであるが。)